調査研究
不動産に関する調査研究を行う部門では、不動産金融工学や不動産市場に関する調査研究を行い、研究成果を不動産の評価や不動産ソリューション部門にフィードバックしています。
当社は、2005年から早稲田大学大学院経営管理研究科の川口有一郎教授と不動産金融工学関連の研究を続けています。
不動産金融工学の分野での研究の成果として、2010年10月に「TMAX Kawaguchiインデックス」シリーズを完成し、以下の2つの指数を公表しました。
TMAX Kawaguchiインデックスは、日本経済新聞社グループの金融情報ベンダーである株式会社QUICK「Astra Manager」に配信し、多くの金融機関、機関投資家の皆様にJ-REIT分析や投資口評価の指針の一つとして活用していただいています。
TMAX P/NAVインデックスは、当社が早稲田大学大学院経営管理研究科の川口有一郎教授をアドバイザーとして開発した「TMAX Kawaguchi インデックス」の根幹となるインデックスで、J-REITの投資口価格とNAVの比率(NAV倍率)を示しています。
J-REITの純資産額(Net Asset Value=以下NAV)を時価ベースに修正したNAVと投資口価格(P)から算出した、J-REITのP/NAVインデックスです。
修正B/SにはJ-REITの運用不動産を個別に収益還元法で時価評価した「TMAX時価(T時価)」を反映するため、TMAX P/NAVインデックスは不動産市場の最新動向を反映すると同時に、投資法人の決算期に拠らず、月次での加重平均値等の算出や投資法人ごとの数値比較が可能となっています。
国内上場のJ-REIT全銘柄
投資法人の不動産運用開始後1回目の決算発表月からTMAX P/NAVインデックスを算出します。合併手続き中の投資法人は、新設法人または存続法人の合併後第1回目の決算発表月から算出します。
本調査は日本ビルファンド投資法人(8951)とジャパンリアルエステイト投資法人(8952)の2投資法人の決算が出揃った2002年5月からスタートしています。
月次で算出。当月末日を基準日とし、翌月15日(土休日の場合その翌日)に公表します。
1.加重平均値
TMAX P/NAVインデックスの加重平均値。
算出式:
2.セクター別集計
TMAX P/NAVインデックスのセクター別集計値は、投資法人を、オフィス、賃貸住宅、商業・物流、ホテルのいずれかのセクターに分類し、このうちオフィス、賃貸住宅、その他の3分類について集計しています。
算出式:
3.銘柄別
TMAX PNAVインデックスの銘柄別
算出式:
TMAX Commercial Property Price Indexは、「TMAX Kawaguchi インデックス」シリーズの投資用不動産価格指数です。不動産ポートフォリオの現在の市場価値を測定するマーケットインデックスとしての機能を持っています。
J-REIT投資法人が保有する個別の運用不動産の価格変化の指数で、2005年10月末時点を基準値(100)として、1ヶ月ごとの不動産時価総額の変化の程度を指数化しています。
①のTMAX P/NAV インデックス算出時のJ-REIT個別不動産の時価評価データを用いており、不動産のファンダメンタルの動きが反映され、不動産価格動向をタイムリーに把握するのに適しています。
算出式:
例示:(2017年12月)
加重平均と、アセット別、地域別のサブインデックスに加え、キャップレートデータも公表しています。